1. 理工学研究科横断型資格・教職コースとは
本コースは、数学、理科、情報の専修教員免許を取得しようとしている学生を対象としており、参加する教員の所属専攻科は、数学、物理学、情報科学、応用生物科学の 4 専攻です。
現実の教育現場においては、学校行事、学校経営、生徒指導や保護者・地域との連携など、教員に対する教育以外の業務の要求は増える一方であり、その中で何が大事で何が不要かを見極めバランス良く業務をこなす能力が必要となります。本コースはそのような教育の実状を認識する手助けとなる機会を設けるものです。また、現在の制度では、大学院において各自の専攻を修了すると専修免許が取得できますが、本コースに参加することにより、以下のようなメリットがあります。

2. 理工学研究科横断型資格・教職コースのメリット
教員になりたいという学生の中には、思い込みで、そのまま免許を取得し、教員採用試験に受かり、教員になってから、自分が向いてなかったことに初めて気づく者が、少なからずいます。まず、自分の教員になりたいという思いを見つめ直してもらい、何故、自分は教員を目指すのか、本当に、なりたいのかを再確認した上で、現実に、教員になるために何が必要か、教員になることができたとして、どういう教員を目指すのか、という具体的なイメージを持つことは、重要です。
また、本コースに参加することにより、以下のようなメリットがあります。
(1) 本コースは、教養、数学専攻、物理学専攻、情報科学専攻、応用生物科学専攻の多くの先生方のオムニバス形式の授業を通して、上の問いかけに対する自分なりの答えを見つけるための手助けとなるはずです。
(2) 教職の教員主催で行われる自主ゼミや小中学校へのインターンシップに参加することにより、教員採用試験のための勉強や学校現場での雰囲気を感じ取ることもできます。
(3) 自分の専攻での学修と共に、それを教職と絡めた部分についても、考えてもらい、それを小論文という形で、発表する機会も与えられます。

3. 理工学研究科横断型資格・教職コースの履修について
(1) 履修可能な学生
数学専攻、物理学専攻、情報科学専攻、応用生物科学専攻の4専攻において、教員免許を取得しようとしている学生であれば、誰でも履修できます。但し、学部で既に教員免許を取得していることが望ましいです。
(2) 履修単位
本コースを修了するためには、自専攻の修了要件である 30 ~34 単位(うち、教養4単位含む) を修得する他に、コースが開講する科目の単位を4単位以上取得する必要があります。詳しくは、次にある「コース履修要件」をご覧下さい。
(3) 履修申告
本コースに参加する学生は、まずコース参加申請書を提出する必要があります。履修科目の申請は全て、CLASS で可能です。
(4)  標準履修年次
標準履修年次は共通です。(学部4年次でも可。)本コース修了には、2年間の在籍が必須となります。
(5)  教養(共通)科目との関係
「教職教養専科 A」(2単位)のみ教養(共通)として、修了単位に加えることができます。

・コース履修要件
1. コースに所属する学生は、コースとして開講する科目、「教職教養専科A,B」(各2単位)の内、「教職教養専科A」(2単位)を必修として、他に、「専門教育プレゼンテーションA、B」(各2単位)の内、1科目以上、合計
4単位以上を修得し、4科目全ての履修に努めるものとする。
2. コースに所属する学生は、大学院講義の学部4年時における履修等の制度を活用し、コースとして開講する科目を早期に履修することが望ましい。

4. 理工学研究科横断型資格・教職コースの修了要件について
1. コース履修要件を満足していること。
2. コース修了の審査において合格すること。
3. コースの所定の単位数を修得し、かつ上記 2 の審査会に合格した学生は、コース修了証を授与されるものとする。

なお、コース修了の審査については、
・当該学生が所属する専攻において、修士の修了審査日以降に、2月末までの審査日程にて実施するものとする。
・コース長、指導教員と教職の教員1名以上を加えて、審査を行うものとする。
・審査は、「教科の専門性と理数教育」についてのプレゼンテーション(小論文)について行う。